コンピュータの構成要素ってなに?

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普段当たり前のように使用しているコンピュータですが、その仕組みや構成要素を把握して使っていますでしょうか。

スマホの画面をタップするだけでアプリを動かしたり、ボタン一つで洗濯ができるように、コンピュータの仕組みを把握しなくても、特に不自由はありません。

しかし、こういった知識を身につけていくことで、身の回りのモノを解像度高く見られるようになり、着実にITリテラシーを高めていけます。

今回は、コンピュータを構成する要素を説明します。

コンピュータを使役するには、仕組みも知っていた方がいいね!

そもそもコンピュータとは

そもそもコンピュータとは何でしょうか?

Wikipediaには以下の通り説明されています。

コンピュータ: computer)は、広義には、計算やデータ処理を自動的に行う装置全般のことであり[1]、現在では[注釈 1]とくに断らないかぎりエレクトロニクス技術を用いたエレクトロニック・コンピュータ(: electronic computer、漢字表記では電子計算機)を指している[1]

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

皆さんがよく使うスマホや家電、パソコンなどはコンピュータといえます。

さらには、これらの現在のコンピュータのほとんどはノイマン型コンピュータといいます。

ノイマン型コンピュータとは、プログラムをデータとして記憶装置に格納し、これを順番に読み込んで実行するコンピュータのことです。

記憶装置はコンピュータの構成要素の一つで、次からの章で説明します。

この記事を読むことで、ノイマン型コンピュータの処理の流れをイメージできるようになります。

コンピュータの構成要素

コンピュータは5つの構成要素から成り立っています。

  • 入力装置
  • 出力装置
  • 記憶装置
  • 制御装置
  • 演算装置

これらの装置がお互いに通信して情報のやり取りをしながらコンピュータを動かしています。

5つの構成要素を少し詳しく説明していきます。

複数の部品が役割分担しながらコンピュータを動かしているよ!

入力装置

入力装置は、コンピュータに情報やデータを入力するための装置です。

コンピュータはプログラムを実行するために、ユーザーからの指示やデータを必要とします。

入力装置には、以下のようなものがあります。

  • キーボード
  • マウス
  • スマホのタッチスクリーン
  • マイクなど

入力には、キーボードやマウスなど指で入力する形式やマイクやスマートスピーカーなどの音声入力など様々な形式があります。

もしかしたら、そう遠くない未来には脳波や自分が見ている映像が入力に使用されたりするかもしれません。

出力装置

出力装置は、コンピュータが処理した情報やデータを人間が理解しやすい形で表示するための装置です。

コンピュータが処理した結果や計算結果、画像、音声などを人間が視覚や聴覚で受け取ることができるようにします。

出力装置には、以下のようなものがあります。

  • ディスプレイ(モニター)
  • プリンター
  • スピーカー
  • ヘッドフォンなど

出力にも、音声や映像といった様々な形式があります。

少し前には、「VAQSO VR」というVR映像に合わせて「匂い」を発するデバイスもありました。

記憶装置


記憶装置は、コンピュータがデータやプログラムを保存するための装置です。

コンピュータは処理するための情報を一時的に保持する「主記憶装置」と、電源を切っても情報を保持する「補助記憶装置」の2つの種類の記憶装置を持っています。

主記憶装置メインメモリ)はコンピュータが実行中のプログラムやデータを保持するための一時的なメモリです。

RAM(ランダムアクセスメモリ)としても知られており、高速にデータにアクセスできる特徴がありますが、電源を切るとデータが消えてしまいます。つまり、主記憶装置は一時的な作業領域として使われます。

RAMは例えるなら作業デスクのようなもので、デスクが大きければパソコンやディスプレイ、本、ノート、カップなど色々なものを配置して快適に作業できます。
RAMも容量が大きければ同時に処理できるデータ量が増え、コンピュータの処理速度を上げる要因となります。

安いノートパソコンで複数のソフトを立ち上げていると、よくフリーズしたりするのはメモリの容量が原因であることが多いよ!

補助記憶装置はデータやプログラムを永続的に保存するためのメモリです。

ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、USBメモリーなどが補助記憶の例です。

補助記憶装置は主記憶装置よりも遅いアクセス速度を持ちますが、電源を切ってもデータが保持されるため、重要な情報の保存に使われます。

制御装置と演算装置

制御装置」と「演算装置」は、コンピュータの主要な構成要素であり、これらが組み合わさってCPU(中央処理装置)を構成します。

制御装置

制御装置は、コンピュータの「司令塔」のような役割で、他の構成要素やCPUと密接に関わっている装置です。

プログラムの指示を読み取り、コンピュータ内の部品に何をすればいいか教えます。つまり、どの作業を順番にするかを指示します。

より詳細に説明すると、制御装置は、メモリ主記憶装置)に格納されたプログラムの命令を読み取ります。そして、その命令を解釈し、必要な処理を指示します。

具体的には、次のような流れで動作します。

  1. プログラムがメインメモリに保存されます。このプログラムには、コンピュータが行うべきタスクの一連の命令が含まれています。
  2. 制御装置は、プログラムをメモリから取り出し、命令を1つずつ解釈します。
  3. 解釈した命令に従って、制御装置は必要なデータをメモリから取り出し、演算装置に送ったり、他の部品に指示を出したりします。
  4. 演算装置が計算やデータ処理を行い、結果をメモリに格納したり、必要な他の部品に送ったりします。
  5. 制御装置は、次の命令を取り出し、同じように解釈して実行することを繰り返します。これにより、プログラムの全体が順番に実行されます。

演算装置

演算装置は、コンピュータの「計算機」です。数値の計算やデータ処理を担当します。

たとえば、足し算や引き算、データの整理などがあります。

演算装置の具体的な役割は以下の通りです。

  • 算術演算: 加算、減算、乗算、除算などの算術演算を実行します。これにより、数値データの計算を行います。
  • 論理演算: データや情報の論理的な比較や操作を行います。AND、OR、NOTなどの論理演算を使って条件判定やデータのフィルタリングを行います。
  • データの移動: メモリからデータを取得したり、演算結果をメモリに保存したりするためのデータの移動を行います。

CPUは、コンピュータの性能に大きく影響を与える重要な要素であり、高度な計算やタスクを効率的に処理するためには高性能なCPUが必要となります。

CPUはコンピュータの「頭脳」によく例えられます。

プログラムの実行とデータ処理をスムーズに行うことで、コンピュータの性能や応答速度を向上させます。

パソコンでは、IntelプロセッサMacシリコンがCPUに該当します。

まとめ

記事で紹介した要素を備えている現在の一般的なコンピュータはノイマン型コンピュータと言えます。

より詳細にコンピュータの中身を見るともっと複雑ですが、ざっくりとでもコンピュータの中身をイメージできるようにしておくと、パソコンやスマホの購入時の選び方やトラブル発生時などに役立つでしょう。